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家族信託を活用しよう!

2020/11/21

◇家族信託とは?

 

 ある財産(プラスの財産のみでマイナスの財産は考えない)を持つ人が、自分が認知症になったり死んでしまったことを考えて、その財産の管理や引き継がせる方法の一つです。信頼できる家族に自分の資産を託すこともできます。託し方や財産については、自由に決めることができます。

 

 たとえば、財産の持ち主が認知症にかかってしまっても、家族信託をしておけば、契約に基づいて運用管理をすることができるので、認知症対策としても有効であると考えられます。

 

 相続税務上、家族信託契約が結ばれた財産については、民法ではなく、信託法に基づいて相続の処理がなされます。つまり、「みなし相続財産」となるため、相続税はかかるものの、他の財産とは異なる取扱いがなされます。つまり、信託を受けた方がその財産の相続を確定させることもできます。

 

 誤解をされるために、「家族信託」とはいうものの、家族でない方への信託も可能ですのでご留意ください。

 

 とてもわかりにくくて申し訳ないのですが、つぎの項で具体的な例を挙げてご説明申し上げます。

◇家族信託の活用(個人)

 

 共有不動産対策…複数の委託者から受託者ひとりが信託を受けることによって名義集約が可能となる

 

 個人資産家対策…後継者などを受託者とし、財産権の移動なく、権限の委譲が可能となる

 

 認知症対策…名義のみを後継者に変更し、財産を後継者が管理することが可能となる

 

 遺留分対策…財産をすべて受益権とすることで、その財産は相続財産ではなくなり、遺留分に対抗でき、生命保険との併用で確実な対策とすることも可能となる

 

 家督承継…当初の信託契約(30年まで)で孫や曾孫の代までの受益者指定が可能となる

◇家族信託の活用(法人)

 

 親族への事業承継…課税されることなく、議決権のみを先に、都合のよいタイミングで後継者に委譲することが可能となる

 

 親族以外への事業承継…従業員等に承継させる場合でも、財産権を移すことなく、その会社の株式の議決権のみを都合のよいときに後継者に譲ることが可能となる

 

 株式分散対策…複数の株主がひとりの受託者に信託すれば株式名義を集約することが可能となる

 

 株式集中対策…ひとり株主が株式の一部を信託すれば、経営のデットロック(手詰まり)を回避することが可能となる

 

 資金調達…その会社が所有する不動産に質権設定することで、抵当権設定よりも簡単で執行も容易となる

◇家族信託の具体例

 

ペットは「家族信託」できるの?

 

 ペットの飼育には費用が伴います。自分が認知症になったり、亡くなってしまった後、ペットはどうなるのか?心配ですよね。

 

ペットも「家族信託」できるんです!

 

 飼育にかかる費用を信託財産として管理し、信頼できる人を受託者を選任すれば、飼育費用の管理を委託することができます。

 

 この場合、受託者はそのペットを飼う必要はなく、施設などに預けてその費用を支払うことになります。

 

 このように、「家族信託」はペットに対する責任も果たすことができる制度といえます。

◇家族信託をご検討なら…

 

 私の説明でどれほどの方がおわかりになったのか?自身がありません。そこで「ペットの家族信託」を取り上げてみました。いつもより挿絵も多く採り入れてみましたが、いかがだったでしょう?

 

 それはさておき、「家族信託」で相続や認知症、あるいは法人の事業承継をお考えいただく機会にしていただければと存じます。

 

 「家族信託」は、2007年9月の新信託法施行によって導入された制度です。これによって「争族」を回避する有効な手段にする可能性を秘めた制度として当事務所ではさらなる研究を重ねてまいりますので、お気軽にご相談なさってください。